1. 前回のおさらい

前回の記事(以下)ではストリートサッカーの概要、ルール、特徴についてざっとお話してきました。

簡単におさらいするとストリートサッカーは、

①国内ではマイナーだが、世界では競技人口が多い!

②ファンとプレーヤーがサッカーとかぶっている!

③世界的に有名な日本人選手が見落とされている!

④足技で観る人を魅了する!

という「!」をつけたくなる4つの特徴がありました。

※詳しくは以下をお読みください

「へぇ~こんなスポーツあるんだ」、「そんな魅力が!」という方が世界で2億人ぐらい増えたことを期待しつつ、今回の記事では、企業がどのようにストリートサッカー(マイナースポーツ)を利活用できるのか、についてお話していきます。それではKickOffです。

2. 特徴から考えられるストリートサッカーにスポンサーするメリット

① 「国内ではマイナーだが、世界的には競技人口が多いスポーツ」
から得られるスポンサーメリットは?

これについては海外にて露出が確保できるということになるかと思います。もちろん日本ストリートサッカー協会や選手と相談し決まるものですが、選手やスタッフのウェアに自社ロゴを掲載してもらうことを含む様々な手段で、企業は海外にて知名度の拡大を狙うことができるかと思います。

特に欧州の若者に自社の製品・サービスをアピールしたい企業にとってはストリートサッカーというスポーツは親和性が高いように思います。

トップ画像にもある通り、時にストリートサッカーのイベントはちょっとだけ「ストリート感」を醸し出して開催されます。イメージで言うと、スポーティではあるものの、少しだけアンダーグラウンドな匂いもするスケボーとかに近いかもしれません。 若者向けにこういったイメージのキャップ、Tシャツ、パンツを販売するアパレルブランドなどは親和性が高いスポーツと言えそうです。

② 「世界的に有名な日本人選手が見落とされているスポーツ」
から得られるスポンサーメリットは?

これについては、森川選手のような世界で戦う選手に自社のブランドイメージを重ねて訴求することができる、というメリットがあると思います。

1995年、進研ゼミのテレビCMに、後に日本人初のNBAプレーヤーとなる、当時15歳の田臥勇太選手が起用されました。CMはB’zの曲とともに田臥選手とNBAのスーパースター、パトリック・ユーイングが共演するもので、“夢へ走るチカラ”という言葉とともに締めくくられます。

ベネッセコーポレーション(当時は福武書店)と担当の広告代理店は、当時のスラムダンクによるバスケ人気に目をつけ、田臥選手を起用したのだと思います。

ただ、今のようにインターネットがなく、一般的な知名度が低かった少年が背の高いバスケ選手に挑む姿は、「あの子だれ?」という興味とともに、視聴者に強い印象を残しました。

(出典:Youtube│「CM (B’z – MOVE) 進研ゼミ 田臥勇太」)

これと同じようなことが、マイナースポーツの選手たちを使ってできるのではないでしょうか。上述したようにストリートサッカーでは、日本ではそれほど知名度は高くないものの、ストリートサッカー界では名が知られている選手が何人もいます。こういった世界で戦う若手選手を起用して、企業のブランドイメージを作っていくのです。

例えば航空会社。海外で戦うストリートサッカーの選手たちを広告に起用することで、海外出張のビジネスマンや留学する学生に向けて、「海を渡り挑戦する人々を応援する航空会社」というブランドメッセージを発信することができます。

仕事や留学で海外に行く人は、期待もあるでしょうが大きな不安も抱えて飛行機に乗ります。「ん?誰この子?」という興味とともに、海外で戦う人々の心情(期待や不安)に寄り添ったマーケティングができるのです。

③ 「ファンとプレーヤーがサッカーとかぶっている」
&「足技で観る人を魅了するスポーツ」から得られるスポンサーメリットは?

「ファンとプレーヤーがサッカーとかぶっている」と「足技で観る人を魅了する」については一緒にまとめてみたいと思います。

先にも言いましたが、ストリートサッカーでは、足のあらゆる部分を使い、細かいタッチで相手を揺さぶります。この小刻みなステップは見る人の興味を強烈にひきつけます。感覚でいうと、ジャグリングを見ている感覚と近いかもしれません。

特にサッカー経験者にとっては、サッカーをしている時には繰り出せなかったテクニックが連発するので、ついつい足を止めて見てしまいます。

またサッカーをするお子さんを持つ保護者も、子供がするボールさばきと似てるけど、「明らかに次元が違うテクニック」についつい足を止めてしまうと思います。

企業はこの「人の足を止めさせる」という点を活用することができそうです。 例えばスポーツ用品店が駐車場の一部でストリートサッカーイベントを開催した場合を想定してみます。

スポーツ用品店のストリートサッカーイベントに気づいて、ついつい足を止めて見てしまう人は2つに分けられます。

①今まではスポーツ用品店に来なかった人、②スポーツ用品店に来てた人、です。

①については今までスポーツ用品店を素通りしていた人です。その人がストリートサッカーイベントを遠くから見て「お!なんかやっとるな」とスポーツ用品店に立ち寄る。するとスポーツ用品店の潜在顧客が増える。いわば、ストリートサッカーのイベントが「客寄せパンダ」として機能するのです。

②については、定期的にスポーツ用品店に来る習慣のあった人たちです。この人達は今まで、駐車場で車を降りて、店内に入っていったと思います。店員がこれらの顧客に接客ができるのは店内のみでした。

しかしストリートサッカーのイベントによって、顧客の立ち止まるポイントが増える → 顧客の滞在時間が伸びる → 販促機会が増える→ 物を買ってもらう可能性が高まる、というわけです。

顧客「ストリートサッカーの選手が着てるTシャツかっこいいな」

店員「あのTシャツ、いま店内で売ってるんですが着てみますか?」 みたいな接客が駐車場で成り立ちうるんです。

つまり、①今まではスポーツ用品店に来なかった人を取り込んで客数を増やし、②スポーツ用品店に来てた人への接客時間を伸ばし、顧客単価を上げる、ことが可能になるってことです。

スポーツイベントによる客数増加、滞在時間増加のイメージ
スポーツイベントによる客数増加、滞在時間増加のイメージ

3. おわりに

いかがでしたでしょうか。マイナースポーツとはいえ、世界における競技人口、ファン層、競技性などの観点から深く見ていくと、隠れた魅力があることに気付かされます。ぜひぜひ、「は?マイナースポーツ?メリットないでしょ」と素通りするのではなく、少しでいいのでそのスポーツについて興味を持ってもらうと新たな発見があると思います。

知名度は高くないものの、面白いスポーツ、活用の仕方によっては企業活動をサポートできるスポーツがたくさん存在します。また、それに関わる人々は懸命にそのスポーツの良さを発信し、普及させるべく日々活動されています。

弊社Eraもマイナースポーツが少しでも普及するために、また上手く企業が活用できるよう、他のマイナースポーツも今後題材にしながら情報発信を続けていきたいと思います。

※2020年11月追記
マイナースポーツのコミュニティーを活用して大成功した事例としてレッドブルがとても有名です。その成功の軌跡を分かりやすく知りたい方は以下ご覧ください