“次はどの事例について記事を書こっかな～”と一日に16回ぐらいは悩むサセです。
“ど・れ・に・し・よ・う・か・な？”と悶々としながら、ワタシは弊社の事例データベースで良きなスポンサー事例を検索しています。実はSPOVAでは毎日せっせと国内外のスポンサーアクティベーション事例を調査、ストックしています。2003年くらいから直近まで約2万件以上の事例を社内データベースに溜め込んでいます。
我々はこのデータベースを使って、
「どんなスポンサーアクティベーションの効果が大きかったか？」
「海外のスポーツ先進国では企業がどのようなスポーツの使い方をしているか？」
「スポンサー企業の業種、スポーツ競技、地域といった分類ごとに、スポンサーの取組に特徴はあるのか？」
「A企業と、競合のB企業のスポンサー事例を比べると、SNSでの反響の違いはあるのか？」
などの分析を行っています。
今回は、このデータベースの中から“過去5年でSNSの反響が大きかったスポンサーアクティベーションランキングTop5”をご紹介します。業界はサービス業にフォーカスしますが、メーカー編、建設業界編etcも今後順次あげていく予定です。
1. SPOVA DB（データベース）とはなんぞ？
SNSで反響の大きかったTop5事例をご紹介する前にこのデータベースについてちょろっと説明しておきます。
このデータベースの機能をカンタンに表現すると、「国内外のスポンサー事例を集約、分析したシステム」です。名付けて（仮）SPOVA DB（データベース）。
現時点で、名前は仮称です。もしかしたら「名前だっせぇ」と思った方がいらっしゃるかと思います。繰り返します。名前は仮称です。それに現状は社内システムですし。
ところで、みなさんも過去にこんなこと思ったことないでしょうか。
「あの会社はどのチームにスポンサーして、どんなことやってんの？」
「海外の有名クラブはどんなスポンサー企業を獲得してんの？」
でも同時にこうも思ったのではないでしょうか。
「スポンサー事例を探して分析すんのだるいわぁ…」
我々のSPOVA DBはそんな作業をラクにするために社内用に開発したデータベースです。
下の図はシステムのトップページです。上段には国内、下段には海外事例が並べられ、最新スポンサー事例を一覧で見ることができます。
そしてこの2万件以上の国内・海外事例を「企業・業界」＆「コンテンツホルダー（スポーツチーム・団体など）」視点で分析することができます。
要はこういうことです。企業・業界分析では、業界や企業別にスポンサーしているスポーツチームを見ることができます。企業・業界別にどのスポーツチーム・団体にスポンサーしているか？がわかります。
逆にコンテンツホルダー分析では競技種目とそのスポーツチーム別にスポンサーを見ることができます。競技・スポーツチーム・団体別にどんなスポンサーを獲得しているか？で事例を抽出できるってわけです。
加えて、事例の効果（SNS反響、売上・営業利益への影響）を起点に分析できるページもあったりします。
今回の記事では「企業・業界分析」に絞って簡単にご紹介します。
1-1. 企業・業界分析で何ができる？
繰り返しますが、企業・業界分析では企業・業界別にどのスポーツチーム・団体にスポンサーしているか？を見ることができます。「国内」ボタンをポチっとすると以下の画面に遷移します。
ここでは企業・業界別にスポンサー事例を絞ることができます。例えば企業で絞る場合はこんなかんじです↓。
例えばみんな大好きPUMAで絞ってみます。するとこんなふうに表示されます。PUMAが国内のどんなスポーツチームにスポンサーしているのか、が上段に。下段にはそれに紐づく事例が一覧で並ぶっちゅうわけですね。
企業よりももう少し大きい単位の業界で絞る場合はこんなかんじでフィルタリングできます。
例えば今をときめく情報・通信業で絞るとこんなかんじです↓。事例としてはDAZN、PayPay、LINEなどのスポンサー事例が表示されてますね。
1-2. 社会の注目度を表す興味スコア
下段に表示されるスポンサー事例ですが、表示される順番は日付が新しいものから、というわけではありません。表示順を決めるのは下段の右にある興味スコアなるものです。
これは各記事の発信元SNSアカウントが投稿した当該記事に対して、どれだけエンゲージメント(コメント、リツイート、いいね)があったか、で算出しています。各エンゲージメント指標はその重要度に応じ、統計学的に妥当と考えられる調整をしてスコア化しています。
ごちゃこちゃと難しく語りましたが、要は“どんだけSNS上で反響があったか”を測る指標ってわけです。正直なところ、スポンサー事例は山ほどあります。海外までその範囲を広げればその数は膨大なものになります。そしてその多くは世間からまったく注目されない事例だったりします。そういった事例を見るよりも、社会的な注目を集めた事例を上から表示できる。それが興味スコアってわけです。
ここまで説明したことと同じようなことが海外事例についてもできます。↓にあるように海外のスポンサー事例における企業（＆業界）で絞り込むことができるってわけであります。
2. 興味スコアTop5：国内のスポンサー事例（サービス業編）
ここまででSPOVA DB（データベース）について「ほぅ。こんなシステムあるんか」とご感心いただければ本望でございます。
ではではここからは興味スコアの高かった国内のスポンサー事例Top5をご紹介します。今回の記事はサービス業編でございます。2020年8月まで過去5年間の事例を対象に分析した結果になります。
また現時点では対象となるスポーツはサッカーとバスケ。対象チームはJ１クラブとB1チームになっています。将来的には順次、プロ野球、卓球、その他スポーツリーグにまで拡張していく予定です。
以下の5つが興味スコアが高かった事例となります。
2-5. 【5位】【緊急決定】スカイマーク「ヴィッセルジェット」臨時便運航・天皇杯決勝ツアー開催のお知らせ［2019年12月26日］
まずは5位から。スカイマークとヴィッセル神戸の事例です。
スカイマークによる天皇杯への応援ツアーの取組です。重要な試合の特別な機会、ファンにとっては思わずリツイートしたくなる内容だったのではないでしょうか。
スカイマーク（株）はヴィッセル神戸のオフィシャルスポンサーに名を連ねています。この施策を行ったスカイパックツアーズ（株）はこのスカイマーク（株）の指定旅行会社です。
2-4. 【4位】11/30（土）vs.鹿島「パブリックビューイング」開催決定のお知らせ［2019年11月25日］
興味スコアランキング4位は、またまたヴィッセル神戸。今回は親会社でもある楽天との取組です。
Jリーグ2019年シーズンの第33節アウェイ・鹿島戦の際に、ヴィッセル神戸がホームスタジアムで開催した「パブリックビューイング」です。現地観戦できない人を中心にそれなりの反響があったようです。
2-3. 【3位】1/2（木）「天皇杯優勝報告」開催決定のお知らせ［2020年1月1日］
3位は、またまたヴィッセル神戸と楽天です。
2020年1月1日に行われた、天皇杯決勝にてヴィッセル神戸は鹿島アントラーズを下して優勝しました。（出典：JFA | 日程・結果）翌日、ヴィッセル神戸のホームタウン・兵庫県神戸市にて優勝報告会が開かれました。この優勝報告会が興味スコアランキング3位に輝きました。
2-2. 【2位】ノエビアスタジアム神戸 ヴィッセル神戸主催試合時「完全キャッシュレス化」のお知らせ［2019年1月10日］
2位に輝いたのは、またまたヴィッセル神戸の施策です。ヴィッセル神戸のホームスタジアムのノエビアスタジアム神戸での決済を完全キャッシュレス化したって施策です。
スタジアムにおける、チケットや飲食物など、すべての購入がキャッシュレス決済になりました。決算方法は楽天ペイ、楽天Edy、楽天カードなどの各種クレジットカード、楽天銀行デビットカードの4種類。キャッシュレス後進国の日本だからこそ、スポーツの現場における完全キャッシュレスが大きな反響を生んだようです。（出典：東洋経済 | ｢キャッシュレス後進国｣日本と中国の決定的差）
2-1. 【1位】ヴィッセル神戸USAツアー2019のお知らせ［2018年12月29日］
見事、興味スコアランキング1位に輝いたのは、ワールドトラベルシステム（株）（楽天子会社）がヴィッセル神戸と共に行った施策です。（出典：J.LEAGUE | もう予定は組んだ？もうすぐ開幕の2019明治安田生命Ｊリーグ年間スケジュールをチェック✔︎）
この取り組みはJリーグ2019年シーズンに先駆けて開催されたプレシーズンツアーです。Jクラブによるアメリカでのプレシーズンツアーは史上初だったそうで、大きな反響がありました。ツアー参加者は、アメリカサッカーリーグMLSのチームとヴィッセル神戸のゲーム観戦、練習見学、選手たちとのディナーパーティに参加することができたそうです。ヴィッセル神戸ファンにはたまらない豪華なイベントですね。ヴィッセル神戸ファンでなくても、世界のイニエスタと一緒に食事ができるなら参加したいですよね。興味スコアランキング1位に輝くのも納得の施策かと。
2-6. 【まとめ】興味スコアランキングTop5
以上が、国内のサービ業界の企業がスポーツチームと行った取り組みTop5でございました。こうやって興味スコアランキングでみると、どれが社会的な注目を集めた取り組みなのかがおわかりいただけるかと。
Top5すべてが「楽天関係」という結果でした。巨額の投資で世界的スター選手を獲得した成果が如実に表れているってことですね。このTop5をみると楽天はイニエスタなどのスター選手獲得を“使い倒している”ってのが見て取れるかと思います。↓の図のようにスター獲得を軸に楽天、楽天子会社、スポンサーへのメリットを作り上げています。
3. おわりに
以上、SNSで注目度の高かったスポーツ活用事例（サービス業編）でございました。今後は別の業界の分析記事を書いていく予定です。
もし「このデータベース興味あるなぁ」って方がいましたらご連絡いただければ幸いです。まだまだ開発段階ですが、毎日夜なべしてその精度と使いやすさをアゲアゲしています。
「スポンサー事例集めるのだるいわぁ」
「あの競技で成果が見込めるスポンサー事例を手早く知りたいわ」
「この業界、国内競合、あの海外企業の取組がサクッと知りたいわ」
と思う方には便利なデータベースに仕上がりつつあるので、ぜひぜひお気軽にお問い合わせください。