2021年時点での世界eスポーツ市場は10億8410万ドル(約1,380億円※)。3年後の2024年には、16億1770万ドル(約2,065億円※)まで成長すると予測されています。※換算レート:127.71.円/ドル(2022年5月23日時点)

(出典:Newzoo | Newzoo’s Global Esports & Live Streaming Market Report 2021 | Free Version より作成)

実はそんなグングン成長することが予想される世界のeスポーツ市場にて、上場を果たしているeスポーツチームがいくつかあるんです。

1つは、2019年にeスポーツチームとして世界で初めて上場したAstralis。Nasdaq’s Copenhagen Exchangeに上場したデンマークのチームです。(出典:SportsPro | Astralis becomes first esports firm to go public

あのベッカムが共同オーナーを務めるGUILDというUKのeスポーツチームも2020年にLondon Stock Exchangeに上場しています。(出典:SportsPro | David Beckham’s Guild Esports raises UK£20m in London IPO、Guild Esports | About us

3つ目は、Enthusiast Gamingというアメリカのeスポーツチーム。こちらは、2021年にNasdaqへの上場を果たしています。(出典:GlobeNewswire | Enthusiast Gaming to Commence Trading on Nasdaq

これら3チームの現時点(2022年5月23日)での時価総額は以下の通りです。(出典:yahoo! finance | AstralisGUILDEnthusiast Gaming)

Astralis:約2240万ドル(約29億円※)

GUILD:約648万ドル(約8億円※)

Enthusiast Gaming:約2億8000万ドル(約360億円※)

そして、もう1つ上場の計画を発表しているFaZe Clanというeスポーツチームがあります。2021年10月に上場計画を発表し、その時点での評価額は約10億ドル(約1,300億円※)と、eスポーツ企業の中で最高額が見込まれています。(出典:FaZe Clan | Public、Forbes | FaZe Clan Announces SPAC Merger, Becoming The First Esports Company To Hit $1 Billion Valuation、FRONT OFFICE SPORTS | FaZe Clan to Go Public in SPAC Merger, Valued at $1B) 

今回は、そんなeスポーツ企業最高額での上場が期待されるFaZe Clanというeスポーツチームを徹底的に解説していきたいと思います。どんな団体なのか、どのような軌跡を辿ってきたのか、気になる収益構造など深掘っていきます!

※換算レート:127.71.円/ドル(2022年5月23日時点)

1.FaZe Clanってどんなeスポーツチーム?

1-1.eスポーツチーム・FaZe Clan

まず初めに。FaZe Clanは2010年に設立された、アメリカ・ロサンゼルスに本社を置くeスポーツチームです。(出典:Linkedin | FaZe Clan

FaZe Clanのeスポーツチームには選手として49名が所属。所属している選手たちは、プレーしているゲームタイトルごとで部門別に分かれており、現在FaZe Clanには11の部門があります。(出典:FaZe Clan | Roster

それぞれの部門の名前は、プレーしているゲームタイトルがそのまま使われています。ただ「ATLANTA FAZE」という部門のみ例外で、このチームはCall of Dutyをプレーしています。

(出典:FaZe Clan | Teams より作成)

ゲームタイトルだけ見てもどれがどんなゲームなのか分からない!という方は以下の記事で説明しているので参考にしてください。

1-2.輝かしい実績

FaZe Clanのeスポーツチームは、数々の大会で優秀な成績を収めています。

以下は各部門が獲ったタイトルの数(大会優勝を勝ち取った数)を表しています。

(出典:FaZe Clan | Teams より作成)

現在FaZe Clanに存在する部門が獲得したタイトルは合計28!そしてFaZe Clanがタイトルを獲得しているこれら大会の多くは国際的な大会です。今は解散してしまった部門の過去のタイトルを含めるとFaZe Clanが獲得したタイトルは合計34にもなります。

最も獲得タイトルの多い「CS:GO」の2017~2021年の5年間獲得賞金の総額は、375万ドル(約4億8千万円※)!(出典:esports earnings | FaZe Clan Results for CS:GO※換算レート:127.71円/ドル(2022年5月23日時点)

FaZe Clanが競技面において実力あるeスポーツチームであるということはご理解いただけたかと思います。ただ、実はeスポーツチームの活躍はFaZe Clanが上場を計画するまでに成長できた要因のうちの1つにしかすぎないのです。

eスポーツチームが大会に参加することによって得られる賞金などの収益は、FaZe Clan全体のたった8%です。ではeスポーツ企業として最高評価額での上場を期待されるまでに至ったFaZe Clanは、一体なにで収入を得ているのか?
それを知るには、まずFaZe Clanの歴史を紐解く必要があります。

2. FaZe Clanの歴史

2-1.FaZe Clanの始まりはYouTuberグループ!

実は、FaZe Clanは2010年Call of Dutyというゲームのトリックショット集の動画をYouTubeにアップする3人組グループとして活動を始めました。

トリックショットというのは、シューティングゲームというジャンルのゲームの中で使われる魅せプレーのことだそうです。3人はこのトリックショットが決まったシーンだけを切り抜いて集めたものを1本の動画にし、YouTubeに投稿し始めました。これらはILLCAMSという名でシリーズ化され、大バズリ

この動画は、2010年6月3日に投稿されたILLCAMSシリーズ1本目の動画です。

2010年というと、まだYouTubeが今ほど普及していなかった時期ですよね。ワタシはZ世代の端くれですが、2010年にYouTubeを頻繁に見ていた記憶はありません。あのHIKAKINさんがマリオのヒューマンビートボックスで世間に注目され始めたのが2010年。FaZe Clanは、そんなYouTubeの初期の初期である2010年にトリックショット集(montage)というその時はまだ新しい種類であった動画を大バズリさせたのです。いわば先駆者ってわけです。(出典:日興フロッギー | 300円の牛丼のおいしさに「みんな、これをやっていたのか!」と衝撃を受けた 〜ユーチューバー・HIKAKINさんインタビュー【前編】

そんなわけで、FaZe Clanの歴史はゲームコンテンツを配信するYouTuberグループとして始まったのであります。

2-2.YouTuberから組織へ!

ゲームYouTuber・FaZe Clanは、バズった勢いそのままに様々な新しいことを始めていきました。

まず、FaZe Clanは2011年アパレルを開始しました。

さらに、2012年にはLogicという超有名なラッパーとコラボ。Logicが自身のミュージックビデオの中でFaZe Clanのアパレルを着用し、FaZe Clanが動画のBGMにLogicの楽曲を使用したというコラボです。この時、FaZe Clanは音楽界と初めて接点を持ちました。(ここ、ワンピース並の伏線回収があるのでよく覚えておいてくださいね。)(出典:FaZe Clan | History 、YouTube | Logic – The Spotlight (Official Music Video)FaZe ILLCAMS – Episode 38 by FaZe MinK

ちなみに、この頃にFaZe ClanのYouTube登録者数は100万人を突破。同時期だと、HIKAKINさんの登録者数は10万人を突破した頃です。(出典:FaZe Clan | History、YouTube | 登録者10万人突破!Thank you for 100000 Subscribers!

そして、ここでようやくeスポーツチームが誕生します。2013年にFaZe Clanは初めてeスポーツチームを作りました。初めてできたこのチームはCall of Dutyをプレー。eスポーツチームはFaZe Clan設立から3年経ってようやく活動開始したのです。

(出典:FaZe Clan | History

FaZe Clanは、まだまだ新しいことを始めていきます。2015年、これまでゲーム関連の動画しかUPしていなかったYouTubeにその他のライフスタイル系の動画の投稿を開始。ライフスタイル系というと、例えば〇〇を買ってみただとか、ドッキリを仕掛けてみたのような動画が挙げられます。いま日本で人気がある多くのYouTuberがこういったライフスタイル系の動画をあげていると思います。FaZe ClanはYouTubeにあげるコンテンツの幅をゲームに限らず広げ始めました。

さらに、2017年にはJuju Smith-SchusterというNFLの現役プロスポーツ選手がFaZe Clanに加入。FaZe Clanはこの時、2022年の今もなお距離のある従来のスポーツとeスポーツの接点を作りました。

設立当初は、ゲーム系YouTuberだったFaZe Clan。たった数年で、アパレル販売ラッパーとのコラボeスポーツチーム設立YouTubeコンテンツの拡大プロスポーツ選手の加入、と次々と新しいことを始め、異業種にまで活躍の幅を広げていきました。YouTuberから組織へと成長していったんですね。

2-3.企業として急成長!そして上場

次々とその活動の幅を広げていき、YouTuberから組織になっていったFaZe Clan。2018年ごろから、企業として急成長していきます。

下の表は、FaZe Clanの設立から上場計画発表までを時系列にまとめたものです。「2-1.FaZe Clanの始まりはYouTuberグループ!」と「2-2.YouTuberから組織へ!」までで紹介してきた出来事や、パートナーシップ関連の出来事は赤枠で囲われています。一方、グレーの枠で囲われているのは投資関連の情報になります。

(出典:FaZe Clan、dealroom.co | FaZe Clan より作成)

前述の通りFaZe Clanの勢いは2018年から加速していきます。この年は、現CEOであるLee TrinkがCEOに着任した年。まず、3社のVCからの出資を受けます。(出典:FaZe Clan | History

2019には、Nissanとのスポンサー契約を締結。Nissanとのスポンサー契約は現在も継続しています。(2022年5月23日時点)

2020には、NFLとコラボをして限定デザインのアパレルを販売。アメリカ大手通信キャリアであるVerizonとスポンサー契約を締結。さらに、Manchester Cityとのパートナーシップ契約の締結をしました。続々と世界的に名のしれた組織と関係を構築しています。(出典:PR Newswire | FaZe Clan Teams Up With The NFL For 2020 “Draft-A-Thon” And Exclusive Merchandise Collaboration、businessnetwork.jp | 米通信キャリアは“三つ巴“の状態 各社の5G展開と成長戦略とは、FaZe Clan | History

FaZe Clanに対する出資の勢いも加速していきます。同2020年に、超有名ラッパー・OFFSETから2,200万ドル(約28億円※)の出資を受けました。さらに、同年世界的に有名なラッパー・Pitbull、グラミー賞ノミネート経験を持つラッパー・Swae Lee、歌手のRay Jなどの音楽業界の有名人や、スケボのスケート部門で世界ランキング1位のNyjah Huston、NBAプレイヤーのMeyers Leonard、サッカーの元オランダ代表・Gregory Van Der Wielなどのトップアスリートを含む複数人の有名人から、合計4,000万ドル(約51億円※)の出資を受けました。(出典:dealroom.co | FaZe Clan※換算レート:127.71円/ドル(2022年5月23日時点)

ここで、振り返りたいのが2012年のことです。FaZe Clanはバズったゲーム系YouTuberとしてLogicという超有名なラッパーとコラボしましたよね。これをきっかけにFaZe Clanは音楽関係者と動画のコラボなど様々な形で関係を続けていました。2012年に何気なく作っておいた音楽業界との接点が、2020年音楽関係者から多額の出資を受けるにまで至ったのです。

加えて、同2020年にこちらは出資額が不明ですがCox Enterprisesという通信事業会社からの出資も受けています。

(出典:Facebook | Pitbull、USA Skateboarding | NYJAH HUSTON、FRONTROW | スウェイ・リー、事故したクルマの大破具合がえげつない、NBA | Meyers Leonard、Waking the Red | Toronto FC transfer rumours: Reds in on Gregory van der WielUS Magazine より作成)

勢いそのままに、2021年にはビール飲料で有名なCoronaが出しているCorona Hard Seltzerというブランドとのスポンサー契約。さらに、マクドナルドともスポンサー契約を締結しています。(出典:FaZe Clan | History

YouTube初期にバズったゲーム系YouTuberグループが、アパレルを始めたり、スポーツ選手をチームに加入させたり、eスポーツチームを作ったりして組織になっていった。そしてその組織が、どのように世界的企業になっていき上場を計画するまでに成長できたのか、その歴史をここまで見ていただきました。

3.eスポーツ企業・FaZe Clan

2010年の設立から11年で上場を計画するまでに成長したFaZe Clan。2021年10月時点でFaZe Clanの収入源は、「Brand Sponsorship」、「Content」、「Consumer Products」、「Esports / Gaming」の大きく4つに分けられます。

ここからは、それぞれの収入源ついて詳しく見ていきたいと思います。

3-1. Brand Sponsorship

まずは、Brand Sponsorshipから。こちらには、スポンサー金やYouTube界隈で”企業案件”と呼ばれるスポンサード動画からの収入が含まれます。FaZe Clanの全収入の44%をこのBrand Sponsorshipが占めています。

(出典:FaZe Clan | Investor Presentation より作成)

現在、FaZe Clanには以下の企業・ブランドがスポンサーになっています。

(出典:FaZe Clan | Partners より作成)

RESPAWN、steelseries、SCUFの3社はeスポーツ用品企業です。

McDonald’s、Totino’s Pizza Rollsの3社は飲食関連の企業です。MacDonald’sとTotino’s Pizza Rollsは両社ともファーストフード店です。FaZe Clanのファンの80%は13~34歳ということを考えると、ファーストフードブランドが2つもスポンサーにいることは納得ですね。(出典:FaZe Clan | Investor Presentation

Nissanは、ご存知の通り日本のメーカーですが、eスポーツの現場にはなかなか関連性がうすそうな業種の企業ですよね。Nissanがeスポーツチームにスポンサーしている理由はおそらく↓の事例と近いと思われますので気になる方は読んでみてください。

GHOSTとDOORDASHはいずれも、つい最近の2022年5月に契約を締結したばかりの新しいスポンサー企業です。GHOSTはエナジードリンクや栄養食品などを、DOORDASHはフードデリバリーサービスを展開しています。(出典:GHOST | Brand News、Esports Insider | FaZe Clan announces partnership with DoorDash

残りのMoonpay、Draftkings、CurrentはいずれもIT関連の企業です。Moonpayは仮想通貨が購入できるウェブサイト、Draftkingsはファンタジースポーツ、Currentはモバイルバンキングアプリをそれぞれ主力サービスとしています。

3-2. Content

続いては、FaZe Clanの全収入の31%であるContentです。

(出典:FaZe Clan | Investor Presentation より作成)

こちらには、YouTubeを含む各種SNSで発信している動画などのコンテンツによる広告収入等が含まれます。YouTuberグループとしてスタートしたFaZe Clanにとっては設立当初から組織を支えているということもあり、非常に重要な役割を果たしているようです。

そして、このContentからの収入がFaZe Clanを支える柱の中で2番目に太いというのは、FaZe Clanの強みでもあります。というのも、世界的に有名なeスポーツチームの中でもFaZe ClanのSNSでの影響力は頭ひとつ抜けているのです。

↓のグラフは、Forbesが発表した“世界で最も価値のあるeスポーツ企業”ランキングTop10にランクインしたeスポーツ企業(チーム)の公式TwitterInstagramTiktokYouTubeの合計フォロワー数を表しています。

とにかく圧倒的!FaZe Clanの4つのSNS合計フォロワー数は、約3200万

FaZe Clanの次にフォロワー数が多いTSMが約990万なので、おおよそ3倍もの差があります。世界的トップのeスポーツチームの中ではその影響力は圧倒的ですね。

まだまだFaZe Clanのコンテンツ力はこんなもんじゃありません。FaZe Clanでは、所属クリエイターはもちろん、eスポーツ選手も個人SNSで積極的にコンテンツを発信しており、その個人個人の影響力もハンパありません。

↓の表はFaZe Clanに所属しているクリエイター・選手のSNSフォロワー数ランキングTop5をSNSごとにまとめたものです。FaZe Clanには現在クリエイター・選手合わせて86名がいるので全ランキングは載せていませんが、ここだけを見ても個人個人の影響力がいかに大きいのかがわかると思います。

(出典:FaZe Clan | Roster、Looper | Famous People Who Can’t Stand FaZe Banks、 The Washington Post | Bronny James joined FaZe Clan. Here’s what he’ll get. (Hint: It’s not money)、Esports Insider | FaZe Clan signs Fortnite player NICKMERCS より作成)

FaZe Clanの所属eスポーツ選手の個人SNSアカウントの合計フォロワー数は約4千万。所属クリエイターについては合計で約3億5千万!つまり、FaZe Clanに所属している個人SNSアカウントの総フォロワー数はなんと約3億9千万もいるのです!

FaZe Clanは凄まじい発信力を持っており、それは収入面でも組織を支える重要な役割を果たしていることは間違いなさそうです。

3-3. Consumer Products

続いては、全収入の18%であるConsumer Productsです。Consumer Productsには、アパレル販売、eスポーツ関連商品、コラボグッズなどが含まれます。前述の通り、FaZe ClanはまだYouTuberグループであった2011年に、アパレルの販売をスタートしています。この項目も、先程のContentと同じくFaZe Clanの成長を支えてきた古株と言えるでしょう。

(出典:FaZe Clan | Investor Presentation より作成)

この項目で注目したいのは、FaZe Clanは多くの世界的有名企業・ブランドとコラボグッズを販売しているということです。

例えば、最近でいうとアメコミといえばのDC Comicsとのコラボグッズを販売しました。超人気キャラクターであるバットマンとのコラボです。

(出典:Twitter | FaZe Clan

他にも、ファッションブランドのChampion、世界的デザイナーである村上隆氏、さらにはManchester City、NFLといったスポーツ団体ともコラボグッズを販売しています。(出典:WWD | FaZe Clan and Takashi Murakami Reveal New Capsule

FaZe Clanが築いてきたブランド力の高さが伺えますね。

3-4. Esports/Gaming

そして最後が、Esports/Gamingです。この項目には、eスポーツチームが大会で獲得した賞金や、選手の移籍金が含まれます。つまり、eスポーツチーム・FaZe Clanの競技成績によって得られる収入というのはこの項目のみということになります。

冒頭でも紹介しましたか、Esports/Gamingの収入はFaZe Clan全体の収入において、たった8%しかないのです。

(出典:FaZe Clan | Investor Presentation より作成)

この傾向は他上場eスポーツ企業にも見られます。下のグラフは、記事冒頭で紹介した、上場eスポーツ企業の中で最も時価総額の高いEnthusiast Gamingの収入割合です。(出典:yahoo! finance | Enthusiast Gaming

(出典:Enthusiast Gaming | ENTHUSIAST GAMING ANNOUNCES $127.6 MILLION OF PRO FORMA REVENUE IN 2020

その多くがeスポーツの競技部門から得られているであろう「Esports and Entertainment」の収入項目の全体における割合はわずか5%となっています。

一方で同じく上場しているAstralisは、その27%がeスポーツの競技成績によって得られる収入となっています。しかし、Astralisは3期連続赤字と経営は厳しい状況にあるようなのです。

(出典:Astralis | Investor より作成)

現時点で上場しているor上場を控えたeスポーツ企業とに限って言えば、eスポーツチームの運営のみではなく他にしっかりと収入源を確保できているeスポーツ企業のほうが経営が上手くいっているようですね。

4.おわりに

いかがでしたでしょうか?世界的eスポーツチーム・FaZe Clanがどのように成長し、上場目前までに辿り着いたのかを紹介させていただきました。

YouTuberとして始まったからなのか、FaZe Clanはそのコンテンツ力で組織を成長させ、コンテンツによってつくりあげたブランド力をもって社内外でシナジーを生み出し、時価総額1,000億円以上を見込まれるまでの規模に成長しました。

もちろん簡単なことではありませんが、経営に悩んでいるeスポーツチーム関係者の皆様は、eスポーツからの収入やコンテンツをテコにシナジーを生み出せるような、新しい収入の柱となるサービス・事業を検討してみるというのも1つの手かもしれません。

今回もご精読いただきましてありがとうございました。今後もeスポーツの可能性を掘り下げていくのでぜひお楽しみに!